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2025/05/14

鹿児島の「黒豚」。☆「鹿児島黒豚」と「かごしま黒豚」。☆

鹿児島と言えば「黒豚」。

有難いことに、黒豚が鹿児島の特産品であることは周知の通りですね。

 

元々タンパク質やビタミンB群が豊富な豚肉。加えて、うまみ成分となる「アミノ酸」を多く含むのが「かごしま黒豚」の特徴です。

飼料として与えるさつま芋により、ほのかな甘みと旨みが増すだけでなく、脂肪の融点が高くなるため(白身がべとつかない)に、さっぱりとした食感を生み出しています。さらに、筋繊維が細かいため歯切れ良く、軟らかく感じます。

 

 

【かごしまブランド】にも認定された「かごしま黒豚」は、約400年という長い改良の歴史を歩いてきた豚でもあります。

脈絡と続く品種改良を経て、現在の「かごしま黒豚」まで発展してきたのは、鹿児島の風土と先人達の情熱が生み出した賜物です。

 

ここで少し黒豚についてまとめてみました。

 

まず、黒豚と名乗れるのはバークシャー種のみということ。

裏返すと「バークシャー種」という豚のみ「黒豚」と称することができます。

【バークシャー種=黒豚】という図式です。

あとは単純に、「どこで」「どのように」肥育されたかで、「〇〇黒豚」となります。

なので、鹿児島で育てられたら「鹿児島黒豚」。といった感じですね。

 

■ここでワンポイント豆知識♪■

このバークシャー種、体の6か所が「白い」ために、その別名を「六白(ろっぱく)」と呼ばれています。

◆「バークシャー種(純粋種)」=「6か所が白い」。

反転すると

◆「6か所が白い」豚は「バークシャー種(純粋種)」。

だから、

◆「黒豚」=「六白」=「バークシャー種」

というわけです。

なので、「六白」と表示されているものは「黒豚」なのです。

鹿児島の街中で目にする「六白豚」等の表現は「ちゃんとした黒豚ですよ」の表現方法のひとつです。

 

 

ここで少し深堀りします。

実は、同じ鹿児島で育てられた黒豚であっても、「鹿児島」と「かごしま」は違う黒豚なのです。

◆「鹿児島黒豚」≠「かごしま黒豚」です。

簡潔に言うと、一般的な認識の「黒豚」が「鹿児島黒豚」であるのに対して、一種のブランド化されたものが「かごしま黒豚」に当たります。

イメージとしては、

◆「黒豚」>「鹿児島黒豚」>「かごしま黒豚」

◇全国飼育を含むバークシャー種が「黒豚」>鹿児島で育てられた黒豚全てが「鹿児島黒豚」>指定された飼育・肥育方法に則って鹿児島で育てられた黒豚が「かごしま黒豚」

のようなイメージになります。

 

鹿児島で(どこで)、バークシャー種を(血統)、定められた方法(ルール)で、育てられた(飼料含む)豚のみ、「かごしま黒豚」と認定されます。

それが「かごしまブランド」の「かごしま黒豚」である基準となります。

※参考:「鹿児島県黒豚生産者協議会」。

http://www.k-kurobuta.com/

https://www.k-kurobuta.com/about/

 

 

畜産王国鹿児島県。

「生産者が多い」=「生産量が多い」

という図式は、良い商品でないと売れゆきが悪いという結果も招きます。

裾野が広く競争も激しい中で磨き上げられた各生産者たちの努力により、高品質の黒豚が誕生したといっても良いのかもしれません。

ブランド豚としての認定を受けることができるかどうかのハードルは高いけれども、それだからこそ、適正に評価されるわけですね。

 

「鹿児島の黒豚は美味しい」という高い評価を得ることが出来ているのは、先人たちの苦労の積み重ねが土台になっています。

 

現在はまた一歩先を進んでいて、多くの生産者が自慢の一品を作り出しています。

裾野が広ければ広いほど、その質の高低も大きくなります。結果として売れる商品を作るためにはどうすれば良いかの判断も千差万別です。

ここまで「鹿児島黒豚」の認知度が高まってくると、さらに違いを付けるために、「かごしま黒豚」を選択せず、独自の基準を作成して、新たなブランド名を冠した黒豚も誕生しています。

 

「かごしま黒豚」に負けず劣らず、品質の決め手となる美味しさを追求し、新たなブランド化を目指す取り組みは、鹿児島県黒豚生産者協議会の規定に沿わない部分があるために「かごしま黒豚」を名乗ることはできませんが、一定の評価を得る方法として広がっています。

 

「値段」「美味しさ」「満足感」

個人個人がその時の気分で選択する、鹿児島県産黒豚。

求められる質の高低と競われてきた「品質」の歴史と言えるのかもしれません。

 

 

「鹿児島」と「かごしま」。

そうなんだ!と思っていただけたら、何気ないお買い物も面白いものになるのではないでしょうか。

♪昨日は「かごしま黒豚」。今日は「鹿児島黒豚」。♬

「選ぶ」ことのできる環境もまた、有難いものですし、贅沢なものです。

それぞれに個性のある黒豚を「普段使い」として楽しむことができるのも、ここ鹿児島の魅力ではないでしょうか。

 

ふと目にした黒豚肉を手にしたとき、その違いを考えてみられるのも面白いのかもしれません。

何が良いかを決めるのは自分の好み次第。

美味しい黒豚に出会えるということも、お買い物の楽しみとなりますように♪

旬鮮館
さつまち鹿児島中央駅 2F みやげ横丁
食肉加工品